鷹臣くんは盗みたい
思い出すと、罪悪感で心がうずく。
そんな甘酸っぱい、俺の初恋。
好きだったんだけどな、美月のこと。
俺の運命の相手だと、思ったんだけどな。
サッカー部のエースと、付き合ってるんなんて……
現実は残酷すぎだよなぁ。
はぁぁぁぁ~~
好きな女の恋、せめて応援してやるか。
美月にはずっと、キラキラな笑顔を浮かべて欲しいから。
昼休みの残り時間、俺は現実逃避をすることに決めた。
心の痛みをごまかしたくて
耳の穴をイヤホンで塞ぎ、失恋ソングを流し込む。
ぼんやり窓の外を眺めていると、美月が教室に戻ってきた。
「はぁ~~~」
ガッカリなため息を吐きながら、自分の席に座り込み
「やっぱり海堂君も、ペンがどこにあるか知らないんだって」
腕を頭の上に伸ばし
残念そうに、机に頬をくっつけている。