婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
先程の会話からも分かる通り、明らかにヤバい匂いがプンプンする。
そういう人とはさっさと距離を置かなければと気分を切り替える。

(邪魔者は……自分で消すしかない。そういう事なのね)

侍女達について行くとジュリエットを待っているマルクルスは、鏡で角度を変えながら何度も何度も自分の顔を確認している。
それを見て確信した。

(コイツ……超ナルシストだな)

反省した様子もなく、自信満々な姿を見ていると次第に苛々してくる。

(こんな婚約は今直ぐに破棄しないと……!私の安寧の為にも)

もしルビーを襲わずともマルクルスと婚約したままだなんて普通に地獄だろう。
此方に気付いたマルクルスは平然と話しかけて来る。
無意識に苦い表情になってしまうのは仕方がない事だろう。


「ジュリエット!先程は驚かせてすまなかった」

「…………」

「余りにも僕の事を好き過ぎて、耐えられなかったのだろう?だが僕がルビー様の事を考えてしまうのは仕方ない事なんだ。それに改めて考えたのだがルビー様を幸せに出来るのはやはり僕しか居ないのでは……」

「マルクルス様の気持ちは分かりました」

「さすがジュリエット……!君なら……っ」

「直ぐに婚約を解消しましょう」

「はっ!?え……!?」
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