婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
それにマルクルスは『本当は…………僕はッ、女神であるルビー様に近づきたかっただけなんだ!!!』と何の悪びれもなく言っていたではないか。
ルビーの相手は自分しか居ないという妄言を吐いているこの男に言いたい事は一つだけであった。

(……ふざけんじゃねぇ!!!!)

自信過剰且つ、強欲過ぎる考え方に募る苛立ち。 
ジュリエットの気持ちは一切無視で、自分のことしか考えていないマルクルスとは、別れるという選択肢しか存在しない。


「では詳細はお父様に……」

「君は……君は僕のことが好きじゃないのか?何で急にそんな事を言うんだ!!」

「はい……?」

「だからルビー様を幸せに出来るのは僕しか居ないんだよ?これは仕方のない事なんだ!理解してくれ」

「全く理解できません。今日限りでマルクルス様との関係は、お終いです」

「何でなんだ!!あんなに僕のことを愛していると言っていたじゃないか……!?」


だからそれを君が打ち壊したんじゃないか……という言葉を仕方なく飲み込んで、納得する様子のないマルクルスを睨みつけた。
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