【電子書籍化決定】婚約破棄から始まる悪役令嬢の焦れったい恋愛事情
中盤の悪役令嬢であるキャロラインは、いかにも『王女』というキャラクターで高飛車で高圧的だった。
国王からドロドロに甘やかされて育った彼女は、我儘で自己中心的。

(キャロラインが好きなのは確かベルジェの友人で……ダメだ!全然、名前が思い出せない……!)

その男は自由奔放で、いうなれば物語の当て馬役である。
キャロラインは幼い頃からずっと想いを寄せていた令息の興味を奪ってしまったルビーが気に入らない事で段々と勃発していくのではなかっただろうか。

(次々と現れるライバル……美人も大変よね~)

あと一人、終盤のラスボス感のある悪役令嬢はねちっこくて頭脳派だった。
キャロラインとジュリエットの派手な行いとは違い、この悪役令嬢は立ち回りは地味ではあるが、やっている事はなかなかにえげつなかったような気がした。

終盤になるにつれて、悪役令嬢がどんどんとレベルアップしていくという印象が強く、肝心なベルジェとルビーのやり取りなどは殆ど記憶にない。
恐らく美男美女が普通に愛を育んでいくのだろう。

そして常にジュリエットの憎しみの対象だったルビーとの仲は以前の二人とは嘘のように良好である。
ヒロインらしく純粋で真っ直ぐなのに強かであるルビーは好感が持てた。
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