100回生贄として殺されたので101回目の転生では幸福な人生を願って令嬢になったけれど何故か元凶が偏愛してくる
第三章 なんということでしょう、生贄のプロはその経験を生かさずにはいられなかったのです



誕生日から三ヶ月が過ぎ、流石にティアナとしての生活にも慣れてきた。
慣れてきたというのはおかしいが、以前の転生を夢で見て眠れないということもほとんど無くなった。
元々この世界の人間なのに、この平和な世界で人生を歩んで良いとようやく緊張感が取れたのかも知れない。

私は公爵家令嬢でありながらお付き合いとして色々な家の集まりや舞踏会などには最低限しか出ず、本を読んだり知識人から話しを聞くことの方が楽しい。
そういう事は今までディオンが一番相手をしてくれたのだが、カール様が忙しい日々で私をデートに誘うことが出来ず、ディオンはその事に遠慮して私に直接会うのを控えている。
それをまたカール様が気にしているが、なかなか時間が取れないらしい。


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