彩りの日々
「しょうちゃん、またこんなものばっかり食べて!」

かずくんが懸念していたとおり、案の定一人の生活になったしょうちゃんはテキトーに食事を済ませるようになってしまった。

今日も台所に捨てられていたカップ麺の容器に私は顔を顰める。

今が育ち盛りなのにこんなものばかり食べていては栄養が行き届くはずがない。


リビングも脱ぎ捨てられた洋服だとか、雑誌だとかが床の上に散乱している。

さすがにもうこの年頃の男の子の部屋にずかずかと上がり込むような無神経な真似はできないけれど、部屋の中も物凄く散らかっている気がしているので、口うるさいと思われるかもしれないが一応注意はしておいた。

しょうちゃんは普段ならば一通りの家事は全部自分でできる。

むしろ私よりもしっかりしているくらいなのだ。


それが一人にさせた途端にこのテキトーっぷり。

一人だと自分のことを大事にしないというか。

しょうちゃんのこういう一面をかずくんは心配していたし、私も放っておけなくなってしまう。



「……わざわざ来なくていいよ」

「何言ってんの」

「兄貴に頼まれたんだ?」

「そうだけど、私もしょうちゃんが一人なのは心配だから」

「……ガキ扱いすんな」

私がせっせと散らかったリビングを片付けていると、しょうちゃんは拗ねるように口を尖らせてソファの上で膝を抱えてしまった。

子供の頃よくそうやって拗ねていたのを思い出し、こういうところは変わらずに可愛いなと私の頬が緩む。
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