男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される
サラは思う。

カイル団長が好きだって言ってくれたのは夢だったのかしら?
やっぱり、親が子供を思う様な気持ちって事だったのかな…

団長はいつも冷静で、顔色一つ変えないし全く心が読めない。
ルイが結婚話しを始めても、まるで他人事の様に素気なくて寂しいくらい…。

私も好きって言えたら何かが変わってたのかな…

晩餐会という厳重な警備体制の中、果たして敵は顔を出すのか分からないけど、カイルが目を光らせてくれている。

そう思うだけで不思議と怖くない。

素のカイル団長に会いたいな。

今だって、他人行儀な感じで用が済んだらさっさといなくなっちゃうし、どんなに着飾っても一瞬目に止まるだけ…

例えドレスを着ようが、男装してようがきっと彼の心を惑わす事なんて出来ないんだわ。

まぁ、私には令嬢の様な優雅さも魅力もこれっぽっちも無いだろうし…

だんだんイジケのような開き直りのような諦めの気持ちも芽生えてきた。
晩餐会に向けて、護身術くらいは磨きをかけておかなくちゃ。
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