男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される
それから1週間、

サラは晩餐会に向けてのあれやこれやで忙しく、バタバタ過ごした。

リュークの姿で団員に紛れて過ごす事も少なくなり、たまに厨房で食事の準備を手伝うぐらいになった。

ボルテからは敵に対しての有力な情報は得られず、薬漬けだったせいで牢獄に入れられた当時の記憶は曖昧だった。
覚えている事は青い竜の鱗で作られたネックレスをかけた海賊の姿と、火を吹く竜とブルーノが戦っていた記憶のみだった。

火を吹く竜…
サラが一人で雨の中見たあの竜なのか?ブルーノだけはきっと犯人を分かっている。



そして今日、久々にカイルに呼ばれサラはリューク姿で執務室を訪れる。

まともにカイル団長と会話したのはいつだっただろう?
サラが回復した日から毎日の様に父に挨拶をしには来ていたけれど、会った所で眼線を絡ます程度、挨拶程度の関係だった。

いつも忙しそうでサラから声はかけ辛く、すれ違いの日々。

ああ、あの久しぶりにスカートを履いた日以来だわ。
そう思うと、変に緊張してきてしまう。

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