怜悧な外交官が溺甘パパになって、一生分の愛で包み込まれました

それに逆らわず口腔内へ舌を差し込み、中を自由に舐め尽くす。

その間も手は休むことなく快感を引きずり出そうと動き回り、沙綾が反応を見せる箇所を丹念に責めた。

彼女を高みに押し上げ、ようやくひとつになってからも拓海の飢えは収まる気配を見せず、何度も欲望を沙綾に打ちつける。

「たく、拓海さ、あぁ……っ」
「沙綾。まだ耐えてろよ」

切れ切れに自分の名前を呼ぶ愛しい人の声音に煽られ、三年分の愛をぶつけるように律動を繰り返して快感を植え付け、己もまた同じ感覚を享受した。

言葉足らずなせいで一度は失いかけたなによりも大切な女性が、ようやく自分の妻になった喜びが、拓海をいつも以上に昂ぶらせる。

沙綾の最奥まで自分のものだと刻みつけるように抉り、瞳を閉じるのを許さずに視線を合わせた。

「あ、も、見ないで……」
「見ないわけないだろ。沙綾をすみずみまで見たい」
「だって、その目……ずるい」

真っ赤に潤ませた瞳で見上げてくる沙綾も煽情的で、拓海は「それはお互い様だ」と小さく吐息を漏らす。

「好きだ、沙綾。愛してる」
「拓海さん、私も……っ」
「もう一生離さない。覚悟してついてこい」

最後の瞬間は口づけを交わしながら、互いの愛情の波に飲み込まれるように果てた。





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