怜悧な外交官が溺甘パパになって、一生分の愛で包み込まれました
緊張した面持ちの沙綾を見つめると、頬を染めながらもそっと目を閉じる。それを了承と受け取って唇を合わせた。
「ん……っ」
徐々に口づけを深めていき、くぐもった声に欲を掻き立てられ、いつの間にか貪るように舌を絡めていた。
暴走しそうなほどの飢餓感を抑えられず、沙綾のルームウエアを手早く脱がし、なめらかな肌に手を這わせる。
首筋や胸元にキスを落としながら柔らかい肌の感触を楽しみ、胸の膨らみの先端を指で弄る。
「やぁっ、んんっ」
「唇噛むな。傷になる」
「やだ、だって……」
唇を噛み締めて声を殺すのを許さず、親指で唇を割った。
「存分に啼いてくれ」
愛撫に感じている顔、快楽に染まった声、愛で満たされた熱、すべて逃さずに自分のものにしたい。
「拓海さ……キス……」
「あとでな。今は沙綾の声が聞きたい」
「やだ、今……」
唇を噛まずに声を我慢する方法なのだとわかっていても、沙綾の可愛いおねだりに逆らえない。
「甘やかし過ぎはよくないと学んだはずなんだが。こうも可愛くねだられれば与えてしまうな」
楽しそうに笑って短い口づけを何度も施す拓海に焦れたのか、沙綾が首に手を回して自分に引き寄せた。