白虎の愛に溺れ死に。

Special story 1 ー契りのあとー




匡と籍を入れて一緒に住み始めて1ヶ月が経った。


側近の舎弟を連れて移り住んだ日本家屋は、青海組組長である父から「嫁入り道具」としてプレゼントされたもの。


我が父ながら、重すぎる嫁入り道具に若干引いていた私だけど、


「親父からの圧を感じますねぇ…莉音を幸せにしないと殺すぞって」と苦笑いを浮かべた匡を見上げながら、目的はこれか…と納得した。



新生活が始まって、正直戸惑うことも多い。


そりゃあ、22年間も組長の娘として生きてきた私が突然、青海組若頭兼虎城会会長といういかつい肩書きを持つ男の嫁になったのだ。


慣れないことばかりなのは言うまでもないが…、その中でも圧倒的に困っている事案。



それが…、










「莉音さん、これ好きですよね?俺のもどうぞ?」


「あ、ありがとう…」


「食べられます?食べさせましょうか?」


「…いい。自分で食べられるし。それに…みんな見てる…」


「ああ、そういうことですか。
てめぇら、見てんじゃねぇ。莉音さんが嫌がってんだろうが。」


「匡…!そうじゃないでしょ!」





クールな見た目とミステリアスな雰囲気で部下たちの憧れの的だった彼の姿は跡形もなく…。


舎弟が見ていようとお構いなし。私と一緒にいる間は終始スキンシップを図ってくる匡に心底戸惑っていた。

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