白虎の愛に溺れ死に。
「匡…キス、して?」
「…」
青い瞳の奥に縋るように甘い声を出してねだれば、匡は少し困ったように笑って「大人になっちゃいましたねぇ…」と囁き、軽く触れるだけのキスをした。
でもその時の私が求めているのは、子供の頃から幾度となく交わしたこんなままごとのようなキスではなく…
「やだ…もっと、深いの。この前してくれたやつ。」
「…やっぱりですか?…はぁ、悪いこと教えちゃいましたね…。」
「…ん、教えた匡が悪いから…ちゃんと責任とって?」
「あはは、責任…ですか。…了解です。」
口角を上げた匡は格好良くて、刺激的で…。ぎゅうと締め付けられる心臓が苦しくて何故か泣きそうになった。
顎先を掴んで上を向かせた匡は半開きになった私の口に親指を添え、下の歯をツツツ…となぞる。
「舌…出せます?」と聞かれたから素直に従うとフッと笑って背中を撫でながら「上手です。莉音さん…」とその舌を自分の口内に閉じ込めた。
「ふ…んん、」
「鼻で息してくださいね?…莉音さん」
ゆるゆると、柔らかく舌を絡み合わせる甘いキス。
高まる心音、高まる熱。
どうしようもなく、疼き始める体。
激しいキスに飽和状態になった脳がどんどんと馬鹿になって、気持ちいい、もっともっと…と、人間に備わった本能に従うようにこの先の快楽を求め始めた。
「匡、…ん、匡…」
「…ん?」
「苦しい…ぅ、ふっ…」
「ふふっ、苦しいですか?止める?」
私を甘やかすように目を細める匡は勘違いしていた。
苦しい、というのは“キスで息苦しい“という意味ではなかった。その頃の私はきっと匡の想像よりも成熟していて…