悪徳転生公女の他国王太子妃生存計画~それでも王太子を愛してしまいました
それから1か月の間、オフィーリアは王太子妃教育を受けていたわけだが、講師であるポリーランド伯爵夫人からの報告は、毎日素晴らしいものだった。

・数学と科学は完璧で教えることがない。
・その他の講義も乾いた土が水を吸収するがごとくすべてを残さず知識として蓄える事ができる。
・意欲もすばらしい。

何がどうなっているんだ?

それに、2週間ほどたったところで、リヴァイとエレンが、もうこんなペテン師みたいなことは嫌だと言い出した。
アシュトン殿下からのスパイだと思われたくないというのだ。オフィーリアの気持ちを思うとこんな姑息なことをしたくないと。
それくらい彼女はよい方だと。

それに彼女はブティック『ラングの風』の女性店主やメイク道具を扱っているミモザ商会など、年配の女性たちを次々ととりこにしていくのだとエレンは報告してきた。

「それはもう皆さま、オフィーリア様の笑顔を見ると、なんでもかなえて差し上げたくなるのですわ。とても魅力的な可憐なお方で…」


そんなこんなで…
腑に落ちないまま、結婚式当日となったのだ。
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