【SR】松嶋家の『殺意』
6.『殺意』


 ハァハァハァハァ…


なんだか、気持ちも身体も走って
ばかりの1日だったな。


そう思いを馳せる茂男の心は、波
のない湖のように穏やかだった。
悟りを開いた、と言った方が良い
かもしれない。


自分が変わらないければ人を変え
る事なんて出来ない。
人が変わらないのなら、自分が歩
みよればいいじゃないか。
少しづつでも前に進めればいい。
時には立ち止まり、時には後退し
たって構わない。
行く先さえ見失わなければ。

          by.しげを








再度我が家へ辿り着いた茂男。
呼吸を整え、強い意志を持って松
嶋家の扉を開いた。
< 52 / 55 >

この作品をシェア

pagetop