天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
「茉莉花ちゃんを独占できて嬉しいよ」
まだケラケラと笑っており、笑い上戸なのかなと思った。
駅に着くと慣れ親しんだ風景になり、帰ってきたと実感する。
佐倉さんと駅でタクシーに乗り、10分ほどで寿司屋に着いた。
店先には竹が生えており、道から入口が見えない。小道を少し歩くとようやく入り口が見えてきた。
「いらっしゃい」
板前さん2人の元気な声が聞こえてきた。
「こんにちは。今日はよろしく頼むよ」
片手を上げながら慣れた様子で店に入る。
見た感じあまり多くの客を取らないのか座席が少ない。
今いる客も私たちだけでカウンターに通された。
「飲み物はどうされますか?」
「私は冷酒を。茉莉花ちゃんは?」
「ビールをいただきます」
お酒はそんなに強くないが、何となく佐倉さんと飲んでみたくなった。
運ばれてくるとグラスを合わせることは出来ないが少し上に上げ、乾杯とした。
「食べられないものはあるかい?」
「大丈夫です」
「じゃ、おまかせで頼むよ」
板前さんに声をかけると頷いていた。
私はスーパーで買う寿司や良くても回転寿司で、きちんと板前のいるカウンターで食べるのは初めて。注文の仕方も分からず、おまかせにしてくれてホッとした。
寿司下駄が置かれワクワクしてきたが、まず出てきたものはもずく酢だった。
早速いただくと今まで食べていたものと違い、シャキシャキとした食感に驚かされる。その後、炙ってあるしめ鯖が出てきた。これも私の知るしめ鯖とはひと味違って絶品。
私はつい無言になり、味わっているとようやくお寿司が握られ始めた。
出てくるもの全てが見たことのない秀逸さで繊細な隠し包丁が入っていた。多少なりとも調理に関わるものとしてため息が漏れそうなほど素晴らしかった。
「佐倉さん、すごく美味しいです」
「良かった。ここの寿司は私もとても気に入ってるんだ。ね、ご主人」
「はい。いつもご贔屓にしていただいております」
板前さんが頭を下げ、頷いていた。
こんなに美味しいお店の常連だなんてやはり佐倉さんの財力はすごいのだと思う。
「ほら、どんどん食べて。気に入ったものがあれば追加するといい」
「ありがとうございます」
佐倉さんはお酒をチビチビと飲みながら笑顔で私の食べる様子を見ていた。
佐倉さんこそもっと食べないのかと気になったが、「今日は胸がいっぱいなんだ」と言われてしまった。
お墓参りにも行け、心残りだった指輪をようやく墓前にあげられ胸のつかえが取れたのだろう。
まだケラケラと笑っており、笑い上戸なのかなと思った。
駅に着くと慣れ親しんだ風景になり、帰ってきたと実感する。
佐倉さんと駅でタクシーに乗り、10分ほどで寿司屋に着いた。
店先には竹が生えており、道から入口が見えない。小道を少し歩くとようやく入り口が見えてきた。
「いらっしゃい」
板前さん2人の元気な声が聞こえてきた。
「こんにちは。今日はよろしく頼むよ」
片手を上げながら慣れた様子で店に入る。
見た感じあまり多くの客を取らないのか座席が少ない。
今いる客も私たちだけでカウンターに通された。
「飲み物はどうされますか?」
「私は冷酒を。茉莉花ちゃんは?」
「ビールをいただきます」
お酒はそんなに強くないが、何となく佐倉さんと飲んでみたくなった。
運ばれてくるとグラスを合わせることは出来ないが少し上に上げ、乾杯とした。
「食べられないものはあるかい?」
「大丈夫です」
「じゃ、おまかせで頼むよ」
板前さんに声をかけると頷いていた。
私はスーパーで買う寿司や良くても回転寿司で、きちんと板前のいるカウンターで食べるのは初めて。注文の仕方も分からず、おまかせにしてくれてホッとした。
寿司下駄が置かれワクワクしてきたが、まず出てきたものはもずく酢だった。
早速いただくと今まで食べていたものと違い、シャキシャキとした食感に驚かされる。その後、炙ってあるしめ鯖が出てきた。これも私の知るしめ鯖とはひと味違って絶品。
私はつい無言になり、味わっているとようやくお寿司が握られ始めた。
出てくるもの全てが見たことのない秀逸さで繊細な隠し包丁が入っていた。多少なりとも調理に関わるものとしてため息が漏れそうなほど素晴らしかった。
「佐倉さん、すごく美味しいです」
「良かった。ここの寿司は私もとても気に入ってるんだ。ね、ご主人」
「はい。いつもご贔屓にしていただいております」
板前さんが頭を下げ、頷いていた。
こんなに美味しいお店の常連だなんてやはり佐倉さんの財力はすごいのだと思う。
「ほら、どんどん食べて。気に入ったものがあれば追加するといい」
「ありがとうございます」
佐倉さんはお酒をチビチビと飲みながら笑顔で私の食べる様子を見ていた。
佐倉さんこそもっと食べないのかと気になったが、「今日は胸がいっぱいなんだ」と言われてしまった。
お墓参りにも行け、心残りだった指輪をようやく墓前にあげられ胸のつかえが取れたのだろう。