天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
【お正月ですが、竹之内さんも一緒にしてもいいでしょうか？】

念のため佐倉さんに確認のためメッセージを送ると、大丈夫だと返信がきた。
今日明日でおせちを仕上げなければとより一層力が入った。

啓介さんも佐倉さんと話したようでふたりでいくと連絡が来た。
久しぶりに賑やかなお正月になりそうで私は何だかとても楽しみになってきた。

翌日、仕事納めをした啓介さんは夜になりうちに来た。
元旦に来る予定だったが一緒に年越しをしようと言われ、彼は仕事の後一度帰宅してから私の家へやってきた。

「茉莉花、大丈夫か？」

私がキッチンでたくさんの料理を仕込んでいたのを見て驚いていた。

「久しぶりにおせちを用意しました。明日みんなで食べましょうね。今晩は年越し蕎麦ですよ」

「忙しくさせてごめん。今日はつまみになりそうなものを買ってきたから一緒につまみながらゆっくりテレビでも見よう」

彼の大きな手は私の頭を撫でる。
久しぶりに彼に触れられ、その温もりに少しだけ胸がドキドキした。
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