Death Contract‐死神の契約‐
契約
―「晩飯、ありがとうございました。すんません、ケーキまでごちそうになっちゃって」


その晩、春稀は由佳の家に来ていた。


「いいのよ!また、いつでも来てね」

「はい」


由佳の母親、裕美が、どうしてもと春稀を晩御飯に誘ったのだ。


「春稀君」

「はい?」

「由佳はおっちょこちょいだし、頭も悪いし…。春稀君には釣り合わないと思うの。迷惑かけてない?」


裕美は、由佳によく似た、心配そうな顔で春稀を見た。
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