❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
即答は出来なかった。

工藤さんのことは好き、いつまでも一緒にいたい。

でも、工藤さんは極道だ。

怖い思いや、危険な目に遭うことは避けられない。

私にまだそこまでの勇気がない。

工藤さんの怪我が完治して、退院する時にははっきりさせないといけない。

祐志さんは大きな心で、私のやりたいことを見守ってくれてる。

そんな祐志さんに甘えるわけにはいかない。

こんな私は祐志さんについていけるような女じゃない。

でも、別れを伝える勇気がない。
私はなんてひどい女なんだろう。

病室に戻り、工藤さんの寝顔を見ていると、涙が溢れてきた。

「まゆ」

「工藤さん」

工藤さんは目覚めて、私の手を握ってくれた。

「泣くな、俺がついてる」

「工藤さん」

「やべえ、死ぬかと思ったよ、俺、どうなったんだ」

「傷口が裂けたんです、無理な体制したから」

「そうか、しばらく我慢しろってことだな」

工藤さんは握っていた私の手にキスを落とした。

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