エリート外科医との政略結婚は、離婚予定につき~この愛に溺れるわけにはいきません~
珠希は、この安堵感だけでなにかもを頑張れるような、そんな気がした。

「今日、このままご両親に挨拶に伺ってもいいよな」

額から移動した碧の唇が、珠希の耳もとをくすぐり、そして。

「は……い」

震える声が珠希の唇から漏れた瞬間、それ以上なにも言わせないとばかりに、珠希の唇に重なった。
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