悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
ケリーの悲しげな顔を見ていると『リュートと共に天界に帰った方がケリーは幸せになれるんじゃないか』とは言えなかった。
自分が幸せになりたいのと同時に、ケリーにも幸せになって欲しいからだ。
それにリュートの話によれば、ケリーの天使としての力は、とても弱くなっているそうだ。
先程のリュートとデュランのように、瞳の色が変わったり、淡く輝いていたりすることが力を使っている状態なのだというが、一応ケリーも頑張って力を込めてみたものの、天使としての力は発現しなかった。

「……私は、本当に天使なのでしょうか?」
「きっとリュートが側にいれば、思い出せるわよ」
「はい……」
「でも凄いわね。何年も何年も、ずっとケリーを探していたなんて」
「そう、ですね」
「大丈夫よ、ケリー」
「お嬢様……」

その次の日からダリルとリュートは、フローレス侯爵邸に訪れるようになった。
「もっと僕の事を知って下さい。僕もトリニティ様の事を沢山、知りたいんです」と言ったダリルは、積極的にアピールを開始した。
トリニティも約束通りダリルを避ける事なく接しているが……。
(うっ……! とってもピュアで可愛いじゃない! ダリル、何て良い子なのッ)
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