悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「ダリル殿下の好きな花は何ですか?」
「多肉植物で……南方の国を訪れた時に不思議な形に魅入られてしまって」
「へぇー……ちなみに好きな食べ物は?」
「パンケーキが、とても好きです」
「なっ、なるほど……! しゅっ、趣味は?」

これは絶対被る訳がないと思っていたら、どうやら甘かったようだ。

「笑われるかもしれませんが、母が裁縫をしているところを見るのが好きです……すごく不思議で綺麗なので」

まさかのまさか、ダリルと全て答えが一致するというミラクルが起きた。
思わず一瞬、白目を剥いて唖然としていたが、すぐに意識を取り戻す。
運命の悪戯にしては悪趣味である。
神様はダリルとトリニティをくっつけるように仕向けているとしか思えなかった。

「真似を……している訳では、ないのですが」
「…………」
「トリニティ様と……気が合いますね」

照れているダリルを見て悟る。
これは、あまり良い展開では無い、と。
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