悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
泣いたり、怒ったり、怯えたりを繰り返しているマロリーの口から漏れた『マリベル』という名前。
その瞬間、頭を抱えているマロリーに、もう一度問いかける。

「マロリー、それは誰の名前?」
「わっ、私の侍女で……ッ! 待って、マリベル! 私ちゃんと出来ていたわ!」
「……侍女、マリベル」
「マリベルがコワセって言うの! じゃないと破滅、はめ……つ」

聞き覚えのある『マリベル』という名前。
『破滅』という言葉とマロリーを蝕むようにして追い込んでいくやり方。
(まさか……!?)
そう思って顔を上げると、マロリーは目を剥いてピタリと動きを止めた。

「……ーーキャアアアアア!!」
「!?」

マロリーはその場に座り込んで、頭を抱えながら首を振る。
その姿は苦しみに悶えているような気がした。
そんな時、背後から名前を呼ぶ声がして振り向くと、そこにはデュランとローラの姿があった。

「……ッ、トリニティ!」
「トリニティ様っ!」
「デュラン、ローラ! こっちに来ちゃダメ……っ」
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