悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
「では、もう関わる機会はないと思いますがお互い頑張りましょうね!」
「あ……はい」

マーベルがダリルを帰るように促すが、ダリルは止まったまま動かない。

「あの、なにか……?」

恥ずかしそうにモジモジと服の裾を掴みながら、必死で何かを伝えようとするダリルが可愛く見えてしまう。
キュンとする心を抑えて自分に言い聞かせていた。

(いかん……今は天使とて数年後は悪魔なり)

トリニティに対して容赦なく山に投げ捨てるように指示を出したダリルだったが、この姿を見てしまえばそんな事を考えるようには思えない。

(もしや……いや、もしかしなくてもマーベルの指示か?)

マーベルが目を細めて観察するようにじっくりと見ている。
居心地が悪い視線がチクチクと突き刺さる。

(マーベル……要注意人物ね。ダリルを守ろうとするし、忠誠心が高そうだもの)

ビビりながらもマーベルに抵抗するように笑顔で牽制していると……。

「あの、一つお伺いしたいのですが……」
「なんでしょうか?」
「なんでしょうか?」
「トリニティ様は先程、言っていたタイプの方が現れたらどうするのですか?」
「……え?」
「理想の男性が現れたら……どうするのですか?」
「えっと……」
「勿論、結婚するのですよね?」
「!?」
「結婚、するのですよね?」
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