【電子書籍化決定!】悪役令嬢、モブ目指します!〜最短ルートを突き進もうとした結果、溺愛が止まりません〜
人間に擬態している天使や悪魔は、側に居る人間を幸せにしたり、不幸にしたりしながら力を蓄えると書いてあった。
悪魔は孤独や寂しさ、悪意などを溜めて力を強めて、天使は幸せや愛を溜めて力を強めるのだそうだ。
互いに争い歪み合いながら天使と悪魔は直ぐ側に居るのだという。
子供に言い聞かせる御伽噺のようなものかと思いきや、意外とエルナンデス王国の人達にとっては身近な存在なのだという。
実際、王国には数多くの話や本が残されいる。
日本でいう妖怪みたいなものだろうか。

そして教会には天使が祀られていて、貴族の中には悪魔祓いを生業にしている人達もいるらしく、まるで外国にいる気分である。
国の事について積極的に学んでおり、今や才女の名を欲しいままにしている。
マークやイザベラが言うには必要な事らしいのだが、やはり金持ちと結婚するためには教養が必要という事だろう。
(確かに王城で教わっているのなら、それだけで箔がつくわよね)
そうでなくてもやはり異世界は新しいことばかりで何もかもが楽しいものだ。

ーーそんな時だった。

マークから一通の豪華な招待状を渡されて首を傾げた。
今まで何のお誘いもなかったのに、突然どうしたことだろうと疑問に思った。
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