【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「やばいなこれ。一個食べたら、もう一個食べたくなるな」

「……分かる?」

 確かに一個食べるとフォークが止まらなくなる。フォークを通すとサクッと音がして、タルトの王道ってこれだよね。

「ああ、フルーツタルトって普段あんまり食べないけど、これは何度も食べたくなるな」
 
 フォークが止まらない私たちは、焼肉をあれだけ食べてお腹いっぱいなはずなのに、フルーツタルトをパクパクと食べてしまった。

「残りは夕飯の後かな」

「そうだな。あんまり食べると太るし」

 太る?千歳が? いやいや、何を言ってるんだ。
 
「ええ?そんなスラッとしてるのに、何言ってんの?」

 千歳が太った姿なんて、今まで一度も見たことがない。こんなにスラッとしててスタイルいいのに、結構筋肉もあって。
 ほんと千歳ってモデルみたいだなって、昔から思ってた。それこそモデルだと言われたら、世の中の女子はみんな信じるだろうとさえ思うよ。
 私だってきっと、信じる。

「太るって……女子みたいなこと言うんだね、千歳」

「甘いものは天敵だろ。確実に太る」

 やっぱりモデルか……!言うことが女子だ!

「じゃあ私も太るかもね」

「お前はきっと太っても可愛い」
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