【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


「どうせウェディングドレス姿着た姿を見て、将来遥陽がキレイって言ってくれるかな?とか、想像してたんだろうけど」

「……なんで分かったの?」

 ど、どうしてバレるのだろうか……!?

「お前は親バカだからな」

「千歳も親バカでしょ」

 結婚式の直前までこんなやり取りをするとか、私たちらしすぎる。
 本当私たちって、友達みたいな夫婦だな。お互い愛があるし、大好きだけど、時々友達みたいなことを言ってしまうな。

「にしても遥陽は、ほんとに俺にそっくりだな。目とか俺そっくりじゃん」

「確かに似てきたよね。……将来が心配だ」

「はっ?どういう意味だし」

 千歳は遥陽を抱っこしながら、私の方に視線を向ける。

「お願いだから、将来は千歳に似て意地悪ばかりするような子には、絶対にならないでほしいな」

「おい、どういう意味だよ」

「千歳みたいに強引に結婚を申し込むような子には、なってほしくないってことよ」

 千歳に強引にプロポーズされて結婚したからこそ、私の今があるけど。将来遥陽には、誠実に真面目な優しい人に育ってほしい。
 
「そんなことしないだろ」

「ていうか、絶対にさせないから」

「お前この先ずっと親バカになりそうだな」
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