【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


 もしかしてさ、もしかしてだけど……。

「……私のこと、好きなの?千歳」

 そう聞くと千歳は「言わなくても、分かるだろ?」と聞き返して来る。

「……そんなの、言ってくれないと、分からないってば」

 キスするだけじゃ、分からないよ。千歳の気持ちなんて……。
  
 今までだってずっと、分からなかったんだから。

「仕方ねぇな。……桃子、お前が好きだ」

「ち……とせ……」

 その言葉を放った千歳は、再び私の唇を奪ってきたーーー。

「……好きだ、桃子。お前を誰にも渡さない」

「な、なんで……」

「俺のことしか、見えないようにしてやる」



 私はこの時初めて、千歳のことを゙男゙として意識したーーー。




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