【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


 私の身体をグッと引き寄せると、千歳は再び唇を重ねてくる。
 
「ぁっ……んっ」

 唇や耳、首筋に、そして身体中にキスを落とす千歳。私はそんな千歳の大きな背中に腕を回す。
 
「やっ……ん、くすぐったい……」

 あれだけ身体を重ねたというのに、再び身体を指でなぞってくる千歳に、抵抗など出来ない。

「ねっ……まだ抱くの?」

 吐息混じりに問いかける私に、千歳は「今夜は寝かせないって言ったろ」と再び熱いキスを落とていく。 

「ん……っ、千歳……」

 千歳の熱い体温にどんどん身体を解かれて、意識は千歳だけに向けられる。
 ちょっとだけ潤んだような瞳(め)で私を見る千歳に、私は恥ずかしさを捨てて自分から千歳の唇にキスをする。

「あっ、ちょっ……千歳っ」

「俺のこと煽るようなことをするなんて、お前も意外と変態なんだな」

「はっ!? 変態じゃなっ……んんっ!」

 ニヤニヤと笑いながら、愛撫を繰り返す千歳。

「今夜はこのままお前を抱き続けるから、覚悟しとけよ、桃子」

「っ……ダメッ……そんな体力、持たないっ」

「いいから黙って俺に抱かれとけ」

「あっ……っ」

 そして初夜はこのまま、朝まで続いたーーー。
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