センセイとわたしのただならぬ関係
 それにただ、先生のそばにいるだけで心が弾む、とあらためて気づいた。

 実はしばらく会っていなかったから、頭のなかで勝手に理想化してるんじゃないかと心配していた。

 でも会ってみたら、いらない心配だとわかった。
 こんなときに不謹慎だけど、やっぱり先生、カッコいい。

「先生、迷惑なのはわかってるけど、今日一晩だけ、部屋に泊めてほしい……だめですか」

 先生は即座にかぶりを振った。
「それは……できないよ」

 やっぱりダメか。
 もちろん、初めから期待していたわけじゃなかったけど。

「ですよね。わかりました。先生しか頼るところがなかったんです。でも、ひとりでネットカフェで夜明かしします。ご迷惑かけてすみませんでした」

 そう言って、その場を離れようとしたわたしの腕を、先生は掴んで引き留めた。

「こら。こんな夜中に生徒をほっぽり出せるわけないだろう。とにかく車に乗って。話を聞くから」
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