俺はずっと片想いを続けるだけ*2nd

天使からの贈り物~クリストファー

俺には話を聞いてくれという、メルローズが理解出来なかった。
俺達3人(妹を含む)は子供の頃、年に1度夏の10日間程を遊んでいただけだ。

初対面からいきなり
『メルメルって呼んでね、クリリン!』なんて、ぐいぐい来られて。
ちょっとの間だから、どうでもいいか、なんて。
(ちなみに妹は『カリリン』で、我慢しろと俺がなだめた)

それも3、4年続いただけで。
初等部の高学年に進む頃には、
両親と妹はこのホテルで夏を過ごして居たけれど、俺は王都のタウンハウスで留守番していた。

王太子殿下の遊び仲間として王宮に呼ばれることが増えたからだ。
いつ何時だろうと、その呼び出しには応じなければならないと、父から命じられたから。

それに、さっきメルローズ本人が言っていた。
今日からウチの両親が来ると間違えていたと。
別に、俺だから相談したかった訳じゃない。

カリーナから前に聞いていた、アレだ。
『かまってちゃん』だ。

何でそんなかまってちゃんに、俺が構わなくてはいけない?
俺は早く天使を迎えに行きたいのに?
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