イケオジ紳士は年の離れた彼女を一途に愛し抜く
「あかりちゃん、ちょっといいかな?」

まさか、宗ちゃんが二階に上がって来るとは思ってもおらず息を呑む。

いったい私に、どんな用があるのだろうと考えながら「うん。どうぞ」と返事をすると、宗ちゃんが部屋に入って来て隣に腰を下ろした。

「今日は引っ越しを手伝ってくれてありがとう」

まだ涙で滲む目もとを隠すように下を向いてお礼を伝える。しかし、彼は私の微妙な変化を見逃さなかった。

「どういたしまして。でも、俺の前では無理して笑わなくていいよ。ひとりで泣いていたんだろ? まだ目が赤い」

頭の上に大きな手がポンとのる。

うつむく私の顔を覗き込む思いやりにあふれたまなざしを見たら、張り詰めていた気持ちが一気に緩んだ。

「本当は転校なんてしたくなかったの。でもワガママを言ったらお母さんが困ると思って……」

声を詰まらせて我慢していた思いを打ち明けると、宗ちゃんの腕が背中に回る。

「そうか。今まで誰にも言えなくてつらかったね」

孤独を感じていた私に寄り添ってくれる言葉を聞いた瞬間、再び込み上げてきた涙が堰を切ったように瞳からこぼれ落ちてしまった。
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