婚約破棄したい影の令嬢は
サムドラ家の人達に何をされても、ディアンテは家族を守るためならば、どんな事でも耐えてみせる。

クレオ達から見て、ディアンテの行動は不思議に見える事だろう。
サムドラ公爵家にされた事を相談すれば王家がディアンテを一時保護して、無理矢理結ばされた婚約も破棄してくれるかもしれないのに‥。


「アルフレッド殿下は優秀な方だと聞いたわ‥!今の状況を話せば力になってくれると思うけど」

「それだけは絶対に嫌なんです‥」

「ディア‥!私の事で無理しているのなら‥!」

「お姉様のせいではありませんし、何も問題ありませんから」

「でも‥」

「だが、ディアンテ‥このままでは幸せにはなれないぞ?」


"幸せ"

クレオの言葉が頭に響いていた。

ディアンテは皆を説得してから、そっと席を立った。
後ろ手で鍵を閉めてベッドに沈み込む。
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