執着男子の一途で甘すぎる溺愛は、 止められません!
「あ、はい!結斗さん!」
私はニコッと笑った。
呼び捨てはさすがに先輩だし、生徒会長さんだしできないよね!
うんうんと一人で脳内会話をした。
「……まあ、いい」
少し不満そうに見えるけど、気のせいかな?
「結斗さんの結って結ぶって書く漢字ですか?」
「そうだ」
私はその言葉に目をキラキラと輝かせる。
「じゃあ私と同じですね!私も結がつくので仲間ですよ!!」
私が笑ってそう言うと結斗さんはまた笑った。
「…そうだな」
どこか寂しそうな感じもした。
……結斗さん?
「ところでこんな朝早くからどうした?」
「あ!部活があるんでした!すみません、結斗さん!失礼します!」
私はペコッと頭を下げてからその場から離れた。
そして私が去ったその場で結斗さんはーー。
「やはり変わらないな、千結」
そんなことを言っていたなんて私には知らなかった。
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