年上のお姫さま

 翌日、兄に「私の子を産んでくれ」と言われた。
 王族は兄と私しかいない。
 兄の妻と子供は戦争で疎開して殺された。
 濃い血を残すために、兄妹が結婚をして子を為して、その子供が英雄になった話が残っている。
 その英雄物語の再来をしたいのだろう。
「レミリアは処女か?」
「はい」
「では、問題はないな」
 兄はほっとして笑った。
 昔なら受け入れていただろう。
 国のためだ、と。
 夜、私は城から脱走した。
 恋なんてするものではない。
 
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