俺のもの
「ホントゴメンね。」
そう言って伊藤はその場をあとにした。
な、なんだぁ……
安心しきった俺はにやけながら学校に向かった。
「ちょっと、旭!」
わっ!!
「えっ?」
俺は声を裏返しながら返事をした。
あ゛ 藍羅じゃん…
ンだよ…
一瞬で気分を害した俺。
「どうして昨日あたしのメール無視したの?!」
口調からして相当キレてる様子の藍羅。
あ−めんどくせ…
「わりっ!寝てたんだわっ」
ま、事実だし…。
口喧嘩になるのも面倒だし…。
「……………本当?」
藍羅は少し黙ってから口を開いた。
本当だし。