おかしな婚約破棄の結末は‥⁉︎
フィナンシェ殿下は唯一、キャンディちゃんの心配をしてくれる優しい人です。
国も家族を捨てることになる"キャンディ"の気持ちを思うと不安なのでしょう。

私は彼を安心させようとニコリと微笑みました。
するとフィナンシェ様は少しだけ驚いた顔をした後に、私を抱きしめました。


「絶対に君を大切にするから」

「ありがとう、ございます‥」


フィナンシェ様の温かい体温を感じていると、立っていることも難しいような急速な眠気が襲ってきます。

瞼がどんどんと重たくなっていきます。
なんとか抵抗しようとしますが、視界がぐにゃりと歪みました。


「ーー‥キャンディ!キャンディッ!?」


遠くに響くフィナンシェ様の声を聞きながら、私は意識を手放しました。

結局、アルバイトには遅刻確定です。
良くしていただいているチヨコちゃん一家には申し訳ない気持ちで一杯です。


ああ‥お腹が空きました。

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