おかしな婚約破棄の結末は‥⁉︎
けれど私は思いました。

タダほど怖いものはありません。
こんなに良くして下さる皆さんの為に、私も何かしたいと思いました。

フィナンシェ殿下に「働かせてください」と頼みました。
フィナンシェ殿下は困惑して首を振りましたが、やはり何もしていないのにご飯を食べるのは良くないことです。

"働かざる者食うべからず"

自分から仕事を探して積極的に働きました。
私が料理をしたり、掃除が出来ることに驚かれましたが、徐々にアーモンド城の人達の役に立つことが出来て、大満足な日々を過ごしていました。

そしてフィナンシェ殿下と共に一緒に行動する事が増えました。
「アメリは何をやり出すか分からないから側にいる」と言っていました。

フィナンシェ殿下は心配性のようです。
それに穏やかで面倒見が良くて皆から好かれています。

そんなフィナンシェ殿下に惹かれていくのに時間が掛かりませんでした。

けれど、私は踏みとどまりました。

フィナンシェ殿下が好きなのは私ではなく、この体の持ち主である"キャンディ"であるからです。

フィナンシェ殿下は今でも私を"キャンディ"と呼ぶ事があります。
けれど、その度に申し訳なさそうな顔をします。

チヨコちゃんが言っていました。
『恋はチョコレートのように甘くてほろ苦いのよ』と。

本当に、その通りだと思いました。
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