【コミカライズ配信中】婚約破棄したお馬鹿な王子はほっといて、悪役令嬢は精霊の森で幸せになります。(連載版)
 ギルドの受付にいきサーティーアの"カン"から、ファーレズの"ギレ"に換金にしてもらい。もっとも人が集まるクエストボードをながめた。

「兄貴! このクエストボード凄いぞ、サーティーア語でもクエスト内容が書いてある。モンスターの絵だけでクエスト内容を判断しなくていい!」

「ほんとうだ。これなら、オレ達にも読める」

 グルさんとグレちゃんーー二人とも子供のようにクエストボードをみている。

 その、二人の様子をみてエルモはうれしかった。
 昔の冒険者ギルドは、ほとんどファーレズ語でしか書かれていなかった。

 そのため、違う国の冒険者パーティーが来てもクエストを受けるまで、かなり時間がかかったり。クエスト内容を間違える冒険者さえもいた。

(多くの冒険者パーティーがファーレズに訪れても、すぐに違うところに旅立ってしまう)

 それに対して、エルドラッド殿下は"言語などその場で習えばいい"と言っていたけど、それでは時間がかかる。

 あきらめてしまって、すご腕の冒険者、旅人が集まらなくなるかもしれない。

 エルモは考え。前世でみたいろんな言語がのる看板、説明書などを真似たのだ。クエストボードに貼る依頼書に、ファーレズ以外のクエスト内容も書いてはと提案した。

『はあ? バカか? それで冒険者が増えるか!』

 エルドラッド殿下はバカにしていたけど、その案が通り、実用されていまに至る。受付嬢もいろんな国から集まり、この大陸一の冒険者ギルドになった。
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