【プロット】男装の捨てられ侯爵令嬢は氷の騎士に愛される
冒頭部分プロット
【第一話】
『リアンナ、あなたは誰よりも立派な魔法士になれるわ』
三歳のときに死んだ母の言葉を思い出しながら、リアンナは目の前の魔法石に両手で触れた。秘めた魔力量が多ければ、魔法石は鮮やかなルビー色に輝くはずだが、まったく光らない。実はそれは父イアソンが用意した偽物の魔法石だった。
次にイアソンと後妻の娘、シャーロットが魔法石に触れ、石が赤く光る。
「シャーロット嬢を皇太子の婚約者とする」
皇帝が宣言した。
帰りの馬車でリアンナは父に「魔法士の家系で魔力のないおまえに価値はない。修道院に行け」と言われ、明日、修道院に送られること。
リアンナは自由になりたくて、翌朝早く男装して逃げ出す。国境の森を抜けて母のルーツである隣国ランベルテ王国を目指そうとしたが、本来なら森にいないはずの魔獣に遭遇する。
【第二話】
「逃げろっ!」
怒鳴り声がしたが、足がすくんで動けない。魔獣の爪に引き裂かれそうになったとき、一人の騎士が現れてリアンナをかばった。彼は肩に大怪我を負いながらも魔獣を倒した。魔獣は黒い煙を出して消え、召喚された魔獣であることがわかる。
騎士が意識を失い、リアンナは必死で回復魔法ヒールを発動させようとするが、訓練を受けていないのでできない。泣きそうになったとき、『魔法はね、あなたの心から生まれるものなのよ』という母の言葉を思い出す。心を込めて祈るとヒールが発動して騎士は助かる。
実は彼は氷の騎士との異名を持つ、隣国第二騎士団団長ディートフリートだった。第二王子の陰謀により命を狙われていたため、「平騎士のディート」と名乗り、男装しているリアンナは「リアン」と名乗った。体力が回復するまで、森の小屋で共同生活。天真爛漫なリアンナに、殺伐としていたディートの心が和らぐ。
【第三話】
ランベルテ王国に行きたいというリアンナを連れてディートは森を抜ける。途中で騎士団長を探しに来ていた部下に見つかり、ディートが騎士団長であることをリアンナは知る。命を助けてくれたから、とディートフリートはリアンナを屋敷に招待。「ずっとお風呂に入れなかったから入りたい」とリアンナが言い、ディートフリートは召使いに用意させる。「私の服を着るといい」と自分の服を持って浴室のドアを開けたら、長いプラチナブロンドの女性がいた。リアンナが悲鳴を上げ、ディートフリートは慌てて浴室を出る。
リアンナは騙していたことを謝り、父に修道院に送られそうになった経緯を話す。「私も本名を名乗らなかったからお互いさまだ」とディートフリートはリアンナの母の実家を探すことを約束した。
『リアンナ、あなたは誰よりも立派な魔法士になれるわ』
三歳のときに死んだ母の言葉を思い出しながら、リアンナは目の前の魔法石に両手で触れた。秘めた魔力量が多ければ、魔法石は鮮やかなルビー色に輝くはずだが、まったく光らない。実はそれは父イアソンが用意した偽物の魔法石だった。
次にイアソンと後妻の娘、シャーロットが魔法石に触れ、石が赤く光る。
「シャーロット嬢を皇太子の婚約者とする」
皇帝が宣言した。
帰りの馬車でリアンナは父に「魔法士の家系で魔力のないおまえに価値はない。修道院に行け」と言われ、明日、修道院に送られること。
リアンナは自由になりたくて、翌朝早く男装して逃げ出す。国境の森を抜けて母のルーツである隣国ランベルテ王国を目指そうとしたが、本来なら森にいないはずの魔獣に遭遇する。
【第二話】
「逃げろっ!」
怒鳴り声がしたが、足がすくんで動けない。魔獣の爪に引き裂かれそうになったとき、一人の騎士が現れてリアンナをかばった。彼は肩に大怪我を負いながらも魔獣を倒した。魔獣は黒い煙を出して消え、召喚された魔獣であることがわかる。
騎士が意識を失い、リアンナは必死で回復魔法ヒールを発動させようとするが、訓練を受けていないのでできない。泣きそうになったとき、『魔法はね、あなたの心から生まれるものなのよ』という母の言葉を思い出す。心を込めて祈るとヒールが発動して騎士は助かる。
実は彼は氷の騎士との異名を持つ、隣国第二騎士団団長ディートフリートだった。第二王子の陰謀により命を狙われていたため、「平騎士のディート」と名乗り、男装しているリアンナは「リアン」と名乗った。体力が回復するまで、森の小屋で共同生活。天真爛漫なリアンナに、殺伐としていたディートの心が和らぐ。
【第三話】
ランベルテ王国に行きたいというリアンナを連れてディートは森を抜ける。途中で騎士団長を探しに来ていた部下に見つかり、ディートが騎士団長であることをリアンナは知る。命を助けてくれたから、とディートフリートはリアンナを屋敷に招待。「ずっとお風呂に入れなかったから入りたい」とリアンナが言い、ディートフリートは召使いに用意させる。「私の服を着るといい」と自分の服を持って浴室のドアを開けたら、長いプラチナブロンドの女性がいた。リアンナが悲鳴を上げ、ディートフリートは慌てて浴室を出る。
リアンナは騙していたことを謝り、父に修道院に送られそうになった経緯を話す。「私も本名を名乗らなかったからお互いさまだ」とディートフリートはリアンナの母の実家を探すことを約束した。