待てない柑士にひよりあり ~年上御曹司は大人げなくも独占欲が止められない~

 次の月曜、会社に行ってみると、帰り際に和美に身柄を確保された。

「なにがどうなってそうなったの? これまでの話、聞かせなさいよ」
「う……わ、わかった」

 お見合いから婚約・同棲開始までバタバタとしていたので、和美には結婚することになったという話だけをしていたのだ。
 いつかゆっくり話したいと思っていたので、私は頷き、柑士さんにメッセージを送る。

【ごめんなさい、今日は友人と夕食を済ませて帰ります。たぶん少し遅くなります】

 それだけ入れて、仕事を早めに片付けると、和美といつものイタリアンに行った。

 そこでことのいきさつを和美に話すと、和美は満面の笑みになった。

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