乙女系ギャルゲーRPGの世界に生まれた私はモブの中のモブ?

洞窟探索の授業は下手すると死亡ルート

“ゴゴゴゴゴー”
「みんな、炎が迫って来る!早く出入口に向かって!」

みんなモンスターを倒しながら出入口に急いで入る。
その道を抜けると長い吊り橋がありその下は見えない。

「吊り橋を早く渡れ!」

レイガくんにそう言われみんな急いで渡るけど、炎が吊り橋を燃やしている。
みんなが吊り橋の真ん中まで来た時、吊り橋の端が燃やし尽くされてみんながもう駄目だと思った時。

「セイカ、俺に捕まれ」
「?分かった」
<我と 我が示す全て 浮かべよ!浮遊(ふゆう)>

レイガくんが魔法を使ったお陰で助かった。
私達はみんなレイガくんの魔法で浮いている。
私は浮いているレイガくんに捕まっていたけど、レイガくんが私を抱き上げてくれたので今は安定している。
(レイガくんが近いとドキドキして落ち着かないけど、今は言ってられない)

「ありがとう、レイガくん」
「ああ、早くここから出るぞ」
「うん」

吊り橋の向こうの道にみんなを降ろした。

「ありがとうございます!レイガ様」
「礼よりもここから早く出るぞ。先に行け」
「はい!みんな早く行こ!」

主人公達は私達の前でモンスターを警戒しながら早くここから離れようとしている。

「レイガくん」
「何だ」
「私も歩いて行けるから降ろして?」
「こうしている方が早い」
「レイガくんが重くない?それに邪魔でしょ?」
「お前はもう少し食べろ軽すぎる。それと、邪魔ではない。魔法なら簡単に出来るからな」
「それはレイガくんだけだよ。けど、レイガくんが嫌じゃないなら私は良いよ」

私達が話していると主人公パーティーが敵を見つけたみたいだ。

「敵が近くに居るわよ!」
「ケーラ、どっちの道から来てる?」
「近道の左側の道から来てるわ。かなり、いえ、あり得ないくらい多いわ」
「早くここから出た方がいい気がするんだ。だから、右側の道に行こう!」
「分かったわ。貴方が決めたからじゃなくて私もこっちの道の方がいい気がしたからよ!」

私達は敵が来る前に右側の道に向かった。
(主人公くん、正解。無理に左側の道に行くとモンスターがうじゃうじゃ居るから死亡ルートだったよ。まぁ、レイガくんが居るから大丈夫だろうけど、かなり疲弊するだろうな)

「こっちの道にもモンスターが少し居るみたい。だけど、あっちの道よりはかなり少ないわ」
「みんな!何が起こるか分からないから魔力をあまり使わない様にしよう!」
「ああ!分かったぜ、マナカ!」

今のところウルフやゴブリンくらいしか出てないので、みんな魔法を使わないで戦っている。
魔法を使う二人と私達二人は今のところ見ているだけだ。

「うわ!ここ、スライムだらけだ!」

どうやらまた、イベントが起こるみたいだ。

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