太陽の王子様と月の御令嬢〜禁断の恋は焦ったい?〜
そしてミストとセスは令嬢達から情報収集を行いつつ、必要に応じてティアラに近付いて状況の把握。
リンナは全体の指揮を取り、バランスを見ていた。

リンナとマジェストの弟であるカイナ・スターは他学年の調査や証拠集め等々、皆忙しい日々を送っていた。

フルムーン家は伯爵家の仮面を被った影の王家として扱われている。
王族と明かさない事で悪事を炙り出しやすくなり、こうした事にも役に立つのだ。

身分を盾にする貴族達も、こうして安易に黙らせる事ができるのである。

こうしてフルムーン家は自らを囮にして潜入、捜査、排除など幅広く国のために活躍しているのである。
薄々であるが気付いていたティアラは反撃することなく、シシナードの"普通"の意図を汲んで"普通"に過ごしていたのだ。


「あとはわたくし達に任せて、ティーちゃんは休んでなさい。ご苦労様」

「うん」

「愚弟、さっさと仕事しなさい」

「……はい」


まんまとシシナードの策略にハマっていたマジェストは思わず肩を落とした。
己の不甲斐なさを感じざる負えない。
確かに任務だと知らされていれば二人の行動は確実に違和感のあるものになっていただろう。

マジェストは任務の邪魔となり、ティアラは隠れて報復していたに違いない。


「やっとお掃除出来るんだね!嬉しいな」


ずっと愛する妹が虐げられる様子を見て我慢させられていたミストの目は爛々と輝いていた。

明日からクラスの半数以上は居なくなるんだろうか……と思いながら、力の抜けたティアラを連れて足を進めたのだった。
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