太陽の王子様と月の御令嬢〜禁断の恋は焦ったい?〜
何と返そうか迷っていると、ブラッドの表情はどんどんと強張っていく。
手を固く握るブラッドに気づいたて、震える手の上に自らの手を重ね合わせて深呼吸をした。


「とても……嬉しい、です」

「!!」

「次からは、直接渡してください」

「え……?」

「毎日、塔に登るのは大変なので……」


そう言うと、ブラッドは頷くと心底嬉しそうに微笑んだのだった。




静かな教室でボーっとブラッドとのことを考えて胸元を押さえた。
共に過ごすようになってから寝ても覚めてもブラッドの顔を思い出す。
会うたびに心臓が痛む事を悩んでいた。

(あ、また不整脈……病気かな?)

あれからブラッドは毎日、直接花を渡してくれるようになった。
その度に顔がほてって赤くなってしまう。

(……熱が上がってる気がする)

日に日に酷くなる一方だ。
生まれてから風邪を引いたことがない自分にとって、体に不調を感じたのは初めての事だった。

今度リンナに相談してみようと思いながら目を閉じた。

今日も空は青々として太陽は輝いている。
こんな日はまだ少し眠たくなってしまう。

最近は学園に通いながら夜の護衛の仕事もしているので、通常の人よりも体力がある自分でも、やはり眠気には勝てない。

今までは太陽が出ている間は寝ていたので、尚更辛さを感じていた。
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