太陽の王子様と月の御令嬢〜禁断の恋は焦ったい?〜
シシナードが「暫くは夜の護衛を変わるから」と珍しく言ってくれるのだが、ブラッドと城に向かうこの時間が減ってしまうと思うと嫌な気持ちになり断っていた。

(何だろう、この気持ちは……)

仮眠をとろうと顔を伏せた時だった。


「ーーーッ!?」


凄い勢いで立ち上がると、迷わず教室の窓に向かって走り出す。


「ティアラ……!?」


一瞬だけマジェストと目が合い、視線で合図を送る。
マジェストは頷いてから教室から駆け出していく。

そのまま窓に向かって飛び出した。
クラスメイトの悲鳴が小さく耳に届く。


(生徒会室の方に向かってる……!!)


屋根の上を走り抜けながら周囲を確認した。
明らかによくない気配と殺気は生徒会室を取り囲むようにして配置されている。

(…………二人、いや三人か)

素早く生徒会室に移動してから、開いている窓から体滑り込ませる。

その姿に目を見開いたブラッド。
ミストとリンナは直様動き出す。


「ティアラ……?」


ブラッドが何があったのかを問いかける前に大声を出す。


「ーーー伏せてッ!!」


目の前にあったテーブルを蹴り上げる。


ドドドッーー!


テーブルには無数の矢が突き刺さった。
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