太陽の王子様と月の御令嬢〜禁断の恋は焦ったい?〜
「シシ爺……まさかこの件もあったからティアラを学園に通わしていたとか言わないよな?」

「正解じゃな」

「……!!」

「コイツらは相当な慎重派でな。なかなか尻尾を出さんのでイライラしていたのじゃ……ワシがいる時は絶対に動かなくてな」


シシナードの話によれば、ブラッドを狙った暗殺者が学園を張っているような気がしていたが、一向に姿を現さないので苛々していた。

自分では片付かない可能性が高いと判断したシシナードは、学園に通わせることで油断させようとしたのだという。


「それにしたって何も言わずに……っ」

「己の精神をいかに抑え込むか……それとゴミ掃除。暗殺者の炙り出しと護衛、そして青春のトキメキ……!全てを詰め込んだ素晴らしいワシの作戦に何か文句あるんか、ああん?」

「あ、ありません……」


マジェストは大きな溜息を吐いた。

ただティアラを学園に通わすだけではなく、ブラッドを付け狙う暗殺者の処理。
それと学園に頼まれた任務であり、イジメの加害者を炙り出して正しく制裁を加えていく事。
そして体質を軽くする為にブラッドとの距離を縮めさせること。

まとめると、ゴミ掃除兼、暗殺者掃除兼、ティアラの恋のお手伝いである。

何もかも計算し尽くされたシシナードの作戦に返す言葉が出てこなかった。
そしてそれに見事に応えるティアラもティアラである。


「ワシも楽できて一石二鳥……いや三鳥じゃ」

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