友達婚~5年もあいつに片想い~
「そうよ。」

気づくと、お義父さんとお義母さん、涙ぐんでいる。

「思えば大樹には、可哀相な事ばかりしてきたな。」

「そうね。お義父さんと喧嘩ばっかりして、家を飛び出して。仲のいい夫婦なんて、見せてあげられなかったものね。」

私は大樹の手を握った。

「でもね、大樹。今の私達がいるのは、大樹がいてくれたからなのよ。」

「そうだな。大樹がいてくれたお陰で、俺達は離婚しなくて済んだんだ。」

「だから、子供は大切よ。子は鎹だって言うでしょ。」

大樹は下を向いて、何か考えている。

「分かった。今日の梨衣の作戦。」

「えっ?」

私の作戦?って言うか、作戦って言うの、バレてた?

「両親の姿を見せて、何とか俺に子供を作らせようとしているんだな。」

「ははっ?何の事かしら。」

私は遠くを見つめて、自分の作戦の成功を祝った。
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