友達婚~5年もあいつに片想い~
「じゃあ、俺先に会社行くね。」

「うん。行ってらっしゃい。」

大樹を見送って、ため息をつく。


嫉妬してくれるという事は、私を武蔵に取られたくなかった?

旦那だから?それとも……私を好きだから?

「あー。答えが出ない。」

こんな時は、頼れるあずに相談だ。


「へ?」

あずは、顔を歪ませている。

「だから、嫉妬するってほら、2種類あるじゃない?自分のモノを人に取られたくないって言うのと、好きだから取られたくないのと。ねえ、大樹はどっちだと思う?」

「バカらしくて、相談に乗る気すら起きないわ。」

あずは、つまらなそうに欠伸をした。

「ねえ、こんな事相談できるのは、あずぐらいしかいないのよ。」

「うわー。嫌なポジション。いつの間に、私そんなポジションになったんだろう。」
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