婚約者を奪われ追放された魔女は皇帝の溺愛演技に翻弄されてます!
「やっと見つけたわ! あなた、闇魔法の使い手でしょう? 名前は?」
「え、はい……そうです。セシル……と申します」
「セシル、魔女にならない?」
「はえ? ま、魔女!?」
突飛な申し出に変な声が出てしまった。確かに夜会で魔女だのなんだの言われたけど、別に魔女になりたい訳ではない。
「そうよ。実験をしたくて闇魔法の使い手を探してたんだけど、なかなか見つからなくて……。もうセシルしかいないの! 魔力量も多いし、見た目も綺麗だし、ものすごい逸材よ!! もちろん衣食住は保障するし、きっとそのうちガッポガッポ稼げるようになるわ」
「え、本当ですか!? 住むところも食べ物も保障していただけるのですか!?」
「ええ、その代わり実験には最後まで付き合ってもら——」
「わかりました! よろしくお願いいたします!!」