太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
お風呂に入って、後はおやすみするのみ、となったところで諒にメールした。

〝明日、お母さんの会社に行って話を聞いてくるね〞

すると、諒からすぐに電話がかかってきた。

「諒?どうしたの?」

『ん…声が聞きたくて』
ちょっと照れたような諒の声が嬉しい。

「私もだよ…電話ありがとう」

『ほんとはぎゅってしたい』

「うん…私も…」

『ほんとのほんとは…ずっと一緒にいたい。一緒に暮らしたい。離れてたくない』

「うん…私も」

『マジで?』

「ふふっ、うん、マジで」
わざと同じ言葉を返す。

『あーやベぇ、今すぐにぎゅってしたい、キスしたい』

「ん、私も…」

『…これから…そっち行っていい?』

「え!?もう遅いよ?諒は明日仕事でしょ?」

『うん、俺は大丈夫。…すぐ帰るけど…すげぇ会いたくて』

「諒がいいなら…待ってる」

『ふ、ありがとう。気をつけて行くから待ってて』

…どうしよう、嬉しくて顔が緩みっぱなしだよ…




…そろそろ着くかな?って思ってたらちょうどインターホンが鳴った。

「はーい」

『俺ー』

「うん、今開けるね」


カチャリ

「ただいま、麻依」
「おかえり、諒」

私達はどちらの家でも「ただいま」「おかえり」って言うことにしたんだけど、まだちょっとくすぐったい感じ。


「麻依…会いたかったー」

諒がぎゅうーって抱きしめてくれる。

「来てくれてありがとう」
私もだよ、って気持ちを込めて、私もぎゅって力を込める。
それだけでさっきまでの不安がどこかに飛んでしまった。

「お茶かコーヒー飲んでって?」
「ん、そうする。ありがと。じゃあコーヒーにしようかな」
「わかった、今いれるね」

この前一緒に買った、諒のお気に入りのコーヒーをいれて出した。

「あー…やっぱいい香りだなー」
「だよね。私も好き」

こうして2人で寛ぐ時間がとても心地好い。

特にこれといった会話もせず、ただ隣でコーヒーを飲んでいるだけでも気持ちが安らぐ。

「ふぅ…おいしかった、ごちそうさま」
「ん、おいしかったね」
「じゃあ次は麻依の番」

え?って言う間もなく、諒に唇を塞がれた。
私の存在を確かめるかのように頬を撫でて、諒の舌が私の舌を絡ませる。

「んぅ……んっ……はぁ…」

諒のキスに脳が蕩けて…何も考えられなくなっちゃう…

「麻依…好きだよ…何があっても…俺は麻依を離さない」

「ん…私も…諒が好き…諒じゃないとダメなの…」

「明日、また会お?どんな内容でも俺は受け止めるから、帰ったら教えて」

「うん…ありがとう」
そう言ってくれる頼もしい諒に私が抱きつくと、諒がぎゅうっと抱きしめてくれた。


「じゃあ…そろそろ戻るね」

「気をつけて帰ってね」

「ん、着いたらメールするから」

玄関で私にちゅっと軽いキスを落として諒は帰って行った。



少しだけ明日の準備をしていたら、諒からメールが届いた。

〝家に着いたよ。今日はありがとう、麻依に会えて嬉しかったよ。また明日ね。おやすみ〞

〝私も嬉しくて幸せだったよ。ありがとう。また明日ね、おやすみなさい〞

自然と笑顔になりながらそう返すと、安心してベッドに潜った。
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