本能のまま、冷徹ドクターは新妻を愛し尽くす
それでも真琴はバツが悪い思いでボソボソと白状する。

「修平さんと守也くんを交換しようと言われたので、つい......。『もう少しパートナーを思いやれるようにならないと、いつかあなたが捨てられますよ』と言ってしまいました。すみません」

風向きが変わったのを確信してか、愛華が『ほら』と言いたげに顎先を上向かせる。

(我慢できなくて言ってしまったけど、女子力の低い私なんかに注意されたら九波さんが怒って当然かも)

修平に呆れられるのが怖くて真琴は顔をうつむけた。

すると肩を抱くように片腕を回され、隣に並ばされる。

愛華に謝れということかと思って頭を下げようとしたが、肩を掴む手に力が加わり止められた。

「その通りだろ。人の気持ちを少しは考えられるようになれ。俺は真琴と違って優しくないから、お前が誰に捨てられようとどうでもいい。だがそこに、俺たち夫婦を巻き込むな」

愛華は信じられないと言いたげに目を見開き、直後に両手で顔を覆ってワッと泣き声をあげた。

「先生までひどいです。私はよかれと思って交換を提案したのに。マコさんのために守也さんを返そうと思ったんですよ」
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